錬心舘鹿屋東部道場 の日記
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屠龍の技・とりゅうのわざ
2015.01.09
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「荘子」の列禦寇にあるお話です。
昔々、中国の山奥に大きな龍が住み着き、時々村にやってきては村人に害をなしていた。あるひとりの青年がこの龍を退治しようと、龍を倒す技を磨いた。
だが、その青年が生きている間、龍は現れることはなかった。
しかし、青年は一生、龍を倒すために技を磨き続けた…というお話。
...
本来の意味は、「現れる訳もない龍のために努力をするという話で、無駄な努力、という意味」で用いられるそうです。
しかしながらこれは、まさに空手にも繋がることです。
もしかしたら、暴漢が襲ってくるかもしれない。
ナイフを構えて刺してくるかもしれない。
あるかないかわからないことに備えて、いつでも準備しておく。
沖縄空手の大家・喜屋武朝徳先生は「空手の修行者が、真に空手の修行を達成した瞬間は、人生で一度も空手を使わなかったときだよ」言っておられます。
平和の拳、錬心舘空手道の高みを目指して、精進してまいりましょう。